裕太…あたしまた一人ぼっちだよ。

ねえ裕太…。

どうすればいいの?

その時

「舞!」

「舞!」

あたしの名前を呼ぶ声が聞こえた。

天国で二人が呼んでいる気がした。

「舞!今日はオムライス食べて帰ろうか。」

「やったあー!プリンも食べていい?」

「舞は食いしん坊ね。」

幸せそうに笑う家族。

羨ましかった。

(…良いなあ。)

あたしこれから一人でどうすればいいの?

やっと見つけた家族だと思ってたのに…。

違うか。

あたしは幻覚を見てたんだ。

その時仲良く手を繋ぐ家族の後ろ姿をあたしは見つめた。

お母さんの手温かったな。

肌ってあんなに温かいんだ。

…誰でも良いからあたしを抱き締めて欲しい。

誰でも良いから…。

ぬくもりをあたしに下さい。