そしてあたしは松川家の娘として正式に入った。

「…ここが今日からあなたのお家よ。」

その家はとても大きな家だった。

(…凄い。)

そして玄関に入った。

バタン

トントン

上から祐二さんと隼人さんが階段から降りてきた。

「いらっしゃい。舞ちゃん。」

「舞ちゃん。よく来たね。」

「こ、こんにちは!き、今日からお世話になります!」

「あらあらそんなお世話だなんて…。

もう私達は家族同然でしょ?」

そう言って薫さんが笑った。

「そうだよ、舞ちゃん。今日からここが君の家なんだからね。」

「そうだよ、舞ちゃん。いや…舞かな?」

「…隼人ったら気が早いわね。

でもいつまでもちゃん付けなのは確かに可笑しいわね。

…ようこそ舞。」

「舞、待ってたよ。」

「舞」久しぶりにその名前を聞けた。

家族ってこんなにも温かいものなんだね…。

歓迎されているのがとても嬉しかった。

あたし、ここに来れて良かった。

裕太あたし、チャンス掴めたよ…。

ありがとう…。