「ハア…っ宗太郎さ…」

「可愛いよ舞。今度はこっちも可愛がってあげるからね?」

そして、今度はパンツに手が入った。

「もう、こんなにもぐちゃぐちゃだ。
欲しがってんだね、舞…。
こんなにも濡らしてまで」

グチュグチュと中であたしの蜜の音が掻き乱される。

「んん…っ。」

「舞…見てごらん指先までこんなにトロトロだ。」


そう言って指でその蜜を舐めた。

…早く宗太郎さんのが欲しい。

「…すぐ挿れてあげるからね。」

そう言ってふたたび艶やかな目で私を見つめる。


そして、宗太郎さんのがあたしのナカに入ってきた。

ギシギシ

「ハア…っハア…っ宗太郎さ…ん。」

ギシギシ

「あっ…ん」

「舞…おいで?」

「はい…。」


そして、あたしは、宗太郎さんの背中に腕を回した。


「やっ…!あっ…!宗太郎さん…っ」

お願い…。

あたしを離さないで…?


ギシギシ

「んんっ…。」


その時

あたしの目に指輪がちらついた。



どんなに何度抱かれても、

いつもベッドの机に置かれる指輪があたしの目にちらつく。

それがあたしに痛いほどの現実を突き付ける。



本来、結婚指輪はギリシャ神話に由来があると言われていた。


古代ギリシャでは心臓は人間の感情を司る場所だとされており、


左手の薬指は心臓に繋がる血管があると信じられていた。


ハートにつながる左手に指輪をはめることで相手の心を掴み、結婚の誓いをより強いものにするという意味がある。



この人と私は違う、




既に私が出会う前に



この人はもう別の人と愛を誓っていたんだ。



だけど、



そんなのどうでもよかった。



この人さえいれば


どうってことなかったんだ。