「…どうすればいいの?」

…そうだ。

救急車だ。

まだ助かるかもしれない。

私は慌てて、救急車に電話した。

プルル

『はい、こちら119です。
どうされましたか?』

『あ、あの…は、母が…。
母が…。』

どうしよう。

どうすればいいの?

声が震えてうまく話せない。

『落ち着いて下さい。
…お母様がどうされましたか?』

『…た、助けて下さい…!は、母が
く、首をつ、吊っていて…。
とにかく早く助けて下さい!
このままじゃ母が…!
東京都◯◯区…◯◯です!』

『…分かりました。今の状況教えて頂けますか?
て、手足がう、動かなくて
そ、それで…。』

目の前の光景が悲惨過ぎて何も言えない。

これは夢なんだ。

そうだ。

きっと悪い夢なんだ…。