「どうだろう? いつか治るかなって思ってるんだけど……」


「それ、ちゃんと病院とか行った?」


源太にそう言われてあたしは左右に首を振った。


「病院って……そんな大げさなことなのかな?」


驚いてそう聞くと、有馬と源太は目を見交わせた。


「だって、私生活にだって支障が出るだろ?」


「それはそうだけど……」


有馬の言葉にあたしは頷く。


すでに授業に追いつけなくなっている状態だ。


でも、病院へ行くとなるとどうしても両親に説明しなければならない。


「もしかして、まだ誰にも相談してないのか?」


あたしの心を見透かしたように、源太が言った。


あたしはうつむく。


その通りだった。


自分から相談したのは、今が初めてだったから。