美羽はビクリと体を振るわせてこちらへ視線を向けた。


「いいねぇ! 2人でお揃いの爪にしちゃえ!」


栞奈が面白がって美羽の手を引いて来た。


「あ、あたしはネイルなんて……」


美羽が消え入りそうな声で言う。


そんなにビクビクしなくてもいいのに。


そう思いながらも、美羽の反応がおかしくてたまらない。


「友達がやってんだから、別にいいでしょ」


あたしはそう言い灰色のネイルを栞奈から受け取った。


「ちょっと……!」


嫌がる美羽の手を栞奈が机に押さえつけた。


ネイルの蓋を開けるとシンナーの臭いがツンッと鼻を刺激した。