「2人ともいつもこの時間に登校? 早いね?」


「まぁね。ちょっとでも長く教室にいるために」


穂香の答えにあたしは首を傾げた。


それってどういう意味だろう?


「今日も屋上へ行くの?」


次いでそう聞いてみると、みゆながう~んと首を傾げた。


「たぶんね。必ず行くとは断定できないんだ」


「そうなんだ?」


それにはなにか理由がありそうだけれど、あたしが聞いていいのかどうかわからない。


結局聞く事ができないまま、校門をくぐった。


「じゃあね、みゆな、菜々花」


そう言って手をふり、下駄箱へと走る穂香。


その様子を見てあたしはまた首を傾げた。