「じゃあ、新校舎の入り口まで一緒に行こうか」


そう言ったのは穂香だった。


「男子たちは?」


屋上へ視線を向けると、健太たちはまだなにかしている様子だ。


「男同士の内緒話だって。だからあたしたちは女同士の内緒話をしながら帰ろう」


穂香がそう言い、あたしの腕を取って歩き出した。


「じゃあねみんな!」


あたしは屋上へ残っている男子へそう声をかけ、3人で歩き出したのだった。