するとそれを聞いた健太がプッと噴き出した。


「な、なにがおかしいの?」


笑われるようなことは言っていないはずだ。


「ここでは先輩も後輩もなく、全員タメ口なんだよ」


そう言われて、あたしは先輩たちを見まわした。


みんな一様にうんうんと頷いている。


「でも……知らない先輩たちにいきなりタメ口だなんて……」


元先輩が相手なら自然とタメ口になってしまうけれど、付き合っている年数が違う。


「大丈夫大丈夫。ここではみんな平等なんだから」


みゆな先輩はそう言ってあたしの肩を叩いた。


みんな平等……。


その言葉に1年3組のクラスカーストの様子が一瞬にして蘇って来た。