「謝ってくれる?」


栞奈の言葉に今度は汗が噴き出した。


謝る? 


なんで?


いつかと同じ疑問が浮かんでくる。


「そうだよ。俺にも謝れ」


龍一が言う。


「あたしは何もしてないから……」


そう言うだけでひどく震えてしまった。


栞奈と龍一のことを怖いと感じている自分が信じられなかった。


ついこの前まで、一緒にいた仲間なのに。