高校生にもなってクラス内で孤立しているなんて、知られたくなかった。


栞奈があたしと離れてから、教室内でのあたしの立場は悪くなる一方だった。


今さら他のグループに入れてほしいとも言えず、昼休憩は専ら中庭で1人で食べるようになっていた。


「無理すんなって。俺なら相談に乗るしさ」


そう言ってくれる元先輩に、久しぶりに胸の奥が暖かくなった。


最近、こういう優しさに触れていなかった気がする。


「ありがと。でも、本当大丈夫だから」


「……そっか」


「うん。絶対に無理ってなったら、その時は相談する」


「おう。いつでも連絡して来いよ」