☆☆☆

最悪だった。


栞奈からの逆恨みはめんどくさいだけではなく、すぐにクラス中の空気が変わった。


いつもあたしと一緒に行動している栞奈が、今日はずっと美月たちと一緒にいるのだ。


そのためあたしは教室内で孤立し、完全に１人になってしまった。


クラスメートたちは敏感にその変化を感じ取り、なにがあったのだろうかと噂話をしはじめる。


クラス内にいると妙な話が耳に入って来てしまうため、昼休憩になると１人で教室を出た。


コンビニの袋を持って中庭へと移動する。


「なんであたしが……」


１人でご飯を食べる時がくるなんて思ってもいなかった。


芝生の上に座り、サンドイッチを取り出す。


いつも一緒にいる栞奈がいないだけで、会話をする相手もいない。