もうすぐ教室へ戻る時間だ。
「いいじゃん。また明日ここで集まろう」
今は、美月も龍一もここにいた。
当時の青空クラスに比べれば随分と騒がしくなったけれど、きっとこれが健太の望んだ青空クラスの姿だったんじゃないかな。
「ほら! もうチャイムが鳴るぞ! 教室に戻れ!」
工藤先生の声が響き渡り、生徒たちが足早に教室へと戻って行く。
そんな中、あたしは空気をパンパンに入れたグリーンの風船を手に持った。
お墓参りに行ったあの日から、健太はここに現れなくなった。
10年越しの彼らの謝罪が、ちゃんと届いたのかもしれない。
「さようなら!!」
あたしは大きな声と共に、風船を青空高く飛ばしたのだった。
「いいじゃん。また明日ここで集まろう」
今は、美月も龍一もここにいた。
当時の青空クラスに比べれば随分と騒がしくなったけれど、きっとこれが健太の望んだ青空クラスの姿だったんじゃないかな。
「ほら! もうチャイムが鳴るぞ! 教室に戻れ!」
工藤先生の声が響き渡り、生徒たちが足早に教室へと戻って行く。
そんな中、あたしは空気をパンパンに入れたグリーンの風船を手に持った。
お墓参りに行ったあの日から、健太はここに現れなくなった。
10年越しの彼らの謝罪が、ちゃんと届いたのかもしれない。
「さようなら!!」
あたしは大きな声と共に、風船を青空高く飛ばしたのだった。