「菜々花ちゃんには沢山の可能性があります。これからどんな道を選択しても、お父さんは応援するからね」


最後まで言い終えて、大きく息を吐きだした。


ニコッと笑顔を浮かべて、父親を見た。


父親はなにか言いたそうに口を開いたが、結局何も言わなかった。


「あたしを見てて。ちゃんと飛び立つから」


青空クラスから飛び立った時と同じように。


これからの未来に向かって、大きく羽を広げるから。


「ふん。好きにしなさい」


そう言った父親は、どこか嬉しそうな声をしていた。