内心そう思うけれど、もちろん言葉には出さなかった。


「龍一からの告白を断るなんて、何様?」


美月が畳みかけるようにそう言った。


あたしは美月を睨み付ける。


この状態じゃ、そのくらいのことしかできない。


「とりあえず、龍一に謝ってよね」


ずっと黙ったままのあたしに栞奈がそう言って来た。


謝る?


なんで?


「それと、龍一とあんたじゃ釣り合わないの自覚してね」


栞奈は言いたいことだけ言うと、あたしを置いてトイレから出て行ったのだった。