1組の一部の生徒たちの行動が過激化して行き、健太は徐々にクラス内での居場所を失っていった。


健太が保健室登校になって一週間ほど経過した時、偶然その日は保険の先生が不在で健太は1組で授業を受けていた。


久しぶりの教室にどれだけ緊張したことか、今のあたしには痛いほどに理解できた。


そして、それはイジメていた生徒たちにとっても久しぶりのことだった。


イジメてもいい健太がクラスにいる。


そう感じた生徒たちはここぞとばかりに健太を被弾した。


今まで頑張ってきた勉強すらも見下され、なんの根拠もないままカンニングの疑いをかけられた。


教室内だけで終わっていればよかったものの、あろうことはそれを信じ込んでしまった担任の教師が、健太の親に連絡を入れてしまったのだ。