「あたしたちなら大丈夫だよ。だって、友達だもん」


真由子はそう言って美羽と手を握り合った。


「そうだよね。1人じゃないもんね」


美羽は嬉しそうに頷く。


「だからさ、あたしたちは菜々花のことが心配だったよ」


「え……」


「菜々花、今教室で1人だよね?」


真由子の言葉に、あたしは俯いた。


教室へ行っても友達がいない。


それは地獄のような世界だった。


「でも制服姿ってことは……」


真由子の言葉にドキッとする。


さっきみたいに保健室登校だと笑われるのではないかと、不安が胸をよぎった。