「っていうか菜々花、すごいじゃん!」


みゆなにそう言われてあたしは「え?」と、首を傾げた。


「あの2人でしょ? 菜々花を中心的にイジメてたのって」


「う、うん。まぁ……」


あたしは曖昧に頷いた。


どうしてみゆながそんなに興奮しているのか、わからなかった。


「そんな2人を前にして、あんな風に言えるなんてカッコよすぎだよ!」


みゆなの言葉に、あたしは瞬きを繰り返した。


カッコイイ……?


それは予想外の反応だった。


思っていたプレゼントは買えなかったし、店員さんに迷惑をかけてしまっただけだと思っていたのに……。


「きっと菜々花はすぐに教室に戻れるよ。そんな気がする」


穂香までそう言い、あたしはなんだかくすぐったい気分になってきてしまった。


「あたしたちも頑張らないとね」


みゆなは穂香へ向けてそう言ったのだった。