最近あの2人は更に目立っているから、3年生の間でも知っている生徒が増えているようだ。


「気まずいよね?」


穂香の言葉にあたしは素直に頷く。


「だよね。じゃあ、他のお店にしよう」


そう言って歩き出そうとする穂香の手を握りしめて、止めていた。


穂香の言葉に甘えて他のお店を見ればいい。


商店街には沢山のお店があるから、きっといいプレゼントが見つかるだろう。
しかし「ここに入ろう」と、あたしは言っていた。


穂香とみゆなが驚いた表情をこちらへ向けている。


「でも……」


穂香は戸惑っている。


「最初から、このお店に入るつもりだったんだよね? それなら、遠慮なんてしなくていいから」


あたしはそう言い、2人へ向けてほほ笑んだ。