「行ってみると中には誰もいなくて、すぐに出ようとしたんだ。でも、遅かった。倉庫の裏に隠れてた姉が出てきて俺の口をガムテープでふさいだんだ」
「うそ……」
「本当。普通に貼るだけじゃ剝がれるかもしれないから、顔にグルグルに巻きつけられたんだ。そのまま小屋の中に放置されて、鍵を閉められた」
「そんなの……ヒドイ!」
あたしは顔をしかめ、自分の体を抱きしめて言った。
想像するだけで女嫌いになってしまいそうだった。
「でも、手足は自由だった。ドアを蹴って助けを求めることはできた」
その言葉に少しだけ安堵した。
健太はすぐに助け出されたのだろう。
そう思ったが……。
「でも、俺はなにもしなかったんだ」
「え?」
「うそ……」
「本当。普通に貼るだけじゃ剝がれるかもしれないから、顔にグルグルに巻きつけられたんだ。そのまま小屋の中に放置されて、鍵を閉められた」
「そんなの……ヒドイ!」
あたしは顔をしかめ、自分の体を抱きしめて言った。
想像するだけで女嫌いになってしまいそうだった。
「でも、手足は自由だった。ドアを蹴って助けを求めることはできた」
その言葉に少しだけ安堵した。
健太はすぐに助け出されたのだろう。
そう思ったが……。
「でも、俺はなにもしなかったんだ」
「え?」