「そう? 好きな時に散歩して、好きな時に昼寝して、好きな時にご飯を食べてる気がするけど」


「縄張り争い」


健太が真面目な表情で一言言った。


「あぁ~……」


確かに、そういうところはシビアそうだ。


妙に納得してしまう。


「飼い猫だって同じだ」


「猫、飼ってたの?」


「俺が猫みたいに扱われてた」


「へ?」


冗談だと思ってふざけた声で聞き返したのに、健太は相変わらず真面目な表情をしている。