「みんなは教室?」


「あぁ。今朝のホームルームで今日1日教室にいられるように頑張ろうって、工藤先生が」


「そうなんだ」


だから、今日はみんな教室で頑張っているのかと、納得した。


「健太は?」


あたしは健太の隣に腰を下ろしてそう聞いた。


「え?」


「教室で頑張らないの?」


今まで聞きたくても、聞けなかったことだった。


穂香とみゆな、有馬と源太の悩みはすでに知っている。


だけど、健太の悩みはまだ聞けていなかった。


もちろん、無理に聞きだすつもりはない。