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処方された薬を鞄に入れて、あたしは青空クラスへやってきていた。


「あれ、今日は健太だけ?」


屋上へのドアを開けると、そこにいたのは健太1人だった。


他の生徒も、工藤先生の姿もない。


コンクリートの上に直接寝転んでいた健太が、あたしに気が付いて大あくびをしながら上半身を起こした。


「菜々花か。今日は誰も来ないのかと思ってた」


そう言って欠伸で出た涙をぬぐう。


「もしかして1人の方がよかった?」


「そんなことないよ。1人でいたら寝てばっかりだしなぁ」


そう言い、また欠伸をする健太。


本当に眠たそうなその表情に笑みがこぼれる。