翌日。
あたしは母親に連れられて精神科の入っている総合病院へ連れてこられていた。
「こんなところにお世話になるなんて、信じられない」
病院の待合室でブツブツと文句を言い、周囲を見回す母親。
行きかう患者たちをみては怪訝そうな表情を浮かべるので、あたしは顔をあげることもできなかった。
「枝松さん」
優しそうな看護師さんの声にようやく顔を上げ、診察室へと移動した。
あたしの隣にピッタリとくっついて歩く母親は、周囲を警戒しているようにも見える。
「お母さん、そんなに心配しなくていいから」
「何言ってるの。こういう場所にはどんな人がいるかわからないのよ? 急に刃物で刺して来るかも」
その言葉に思わず怒鳴り返してしまいそうになる。
あたしは母親に連れられて精神科の入っている総合病院へ連れてこられていた。
「こんなところにお世話になるなんて、信じられない」
病院の待合室でブツブツと文句を言い、周囲を見回す母親。
行きかう患者たちをみては怪訝そうな表情を浮かべるので、あたしは顔をあげることもできなかった。
「枝松さん」
優しそうな看護師さんの声にようやく顔を上げ、診察室へと移動した。
あたしの隣にピッタリとくっついて歩く母親は、周囲を警戒しているようにも見える。
「お母さん、そんなに心配しなくていいから」
「何言ってるの。こういう場所にはどんな人がいるかわからないのよ? 急に刃物で刺して来るかも」
その言葉に思わず怒鳴り返してしまいそうになる。