けれど、それには制限時間があった。


高校に通っている3年間だ。


自分自身がブランドになれるのはたったの3年間。


それを過ぎればただの女性になってしまう。


そうなる前に、使える物を使うのは当たり前だと感じていた。


「あ……」


今日も2人の男をひっかけてカラオケへ来ていた時、トイレでバッタリと同級生に出くわしてしまった。


別に後ろめたい事なんてしてない。


ただカラオケに来ただけだ。


けれど、あたしを見た瞬間1人の同級生は視線を逸らせた。


もう1人はコソコソと隣の子に耳打ちをして、もう1人は蔑んだ目をあたしへ向ける。