さすがに、胸の奥がチクリと痛んだ。


少し前まであたしは真由子と美羽のことをからかって遊んでいた。


2人の方があたしよりも下だと思い込んでいた。


だけど実際は違う。


2人はちゃんと教室へ来ていて、友達もいる。


今のあたしはおお違いなのだ。


「真由子と美羽から嫌われるのは自業自得だよね。ぜぇんぶ自分のせい!」


栞奈が楽し気な声でそう言った。


その通りだ。


あたしは2人に嫌われるようなことばかりしてきた。


反論はできないし、誰もあたしのことを可愛そうだとは思わないだろう。


そんな教室内の空気から逃げようとして、再び教科書に視線を落とす。