そんなことを考えていると、授業終了のチャイムが聞こえてきてあたしは立ち上がった。


先生の声が聞こえてきて、生徒たちのざわめきが一際大きくなる。


隣の倉庫が開閉する音が聞こえてきて、道具を片付けている様子も伝わって来た。


声を上げるなら今だ!


「誰か! 助けて!」


少し恥ずかしかったけれど、あたしは大きな声でそう言った。


「あれ、今誰かの声が聞こえなかった?」


そんな、女の子の声が聞こえて来る。


「ここ! ここに閉じ込められてるの!!」


必死になって叫ぶと、2人分の足音が近づいて来た。


これで助かる!


そう思って自然と体の力が抜け、その場に座り込んでしまった。


「誰かいるの?」


そう言って倉庫の扉を開いてくれたのは、1年2組の女子生徒2人だった。