栞奈は唾をまき散らして怒鳴る。


もう、自分のことしか視野にないようだ。


あたしはどうにか栞奈から逃れると、自分の席へ向かった。


次の授業は体育だ。


のんびりしていたら着替える時間がない。


クラスメートたちはもう更衣室へ移動してしまっていた。


まだグズグズと文句を言っている栞奈たちを横目に見て、あたしは体操着を手に教室を出たのだった。