確か、イジメだと聞いた記憶がある。


けれど、2人を見ていてもどうしてイジメられているのかわからなかった。


明るくて元気で可愛くて。


そんな2人はイジメのターゲットになりそうにない。


だからつい、そんな悩みを抱いていることを忘れてしまいそうになるのだ。


「どうかした?」


箸を止めてぼんやりしているあたしに、みゆなが不思議そうな顔を向けて来た。


「ううん、なんでもない」


どうして2人がイジメに遭っているのか、正直気になった。


けれど、無理に聞きだすことはない。


そう思い直し、ご飯を再開させたのだった。