☆☆☆

気が付くと白いベッドに寝かされていた。


一瞬保健室かと思ったが、見覚えのない個室に首を傾げた。


「菜々花大丈夫?」


その声に視線を向けると、母親がベッドの横の椅子に座っていた。


「お母さん……?」


ここはどこだろう?


どうしてお母さんがいるの?


授業は?


次々と疑問が浮かんでくる。


「学校で過呼吸を起こして倒れたの。意識を失ったから念のために病院に運ばれて来たのよ」


そう説明されて、あたしは教室で倒れてしまった事を思い出した。