あたしは薄いブルーのカーテンをそっと手で押しのけて、青空を確認した。


窓の外はよく晴れている。


こんな日に遊びに出掛ければきっと気分もいいだろう。


そう思いながらカーテンを閉める。


窓の左手に置いてある勉強机には、さきほどまで解いていたテキストが広げたままの状態で置かれていた。


勉強の気分転換に散歩でもしてこようか。


そう思った時、階下から両親の声が聞こえて来た。

話し声というには大きく、お互いにイラついているのがわかる。


しばらくその声に耳を傾けていると『高校受験』とか『失敗した』という単語を聞きとる事ができた。


それだけで、両親がどんな話をしているのか安易に想像がつく。