ホットプレートに肉を並べるとテンションが上がった。なんだかんだこんな豪勢な食事にありつけるのはありがたい。普段、一人で食べるときには、簡単なものばかりだから。
「美優さん、焦げるから、早く食べなよ」
「焼くのが早いんだよ」
「食べるのが遅いんだよ」
文句を言いあいながらも、食事をすすめた。お腹が膨れると一気に眠くなり、そのままカーペットの上に寝そべった。太ってしまいそう。
柊碧人もソファーに背を預け、くつろいだ様子だった。
ぼんやり眺めていると、そういえばこの前サークルの友達が新刊コンパに行くか訪ねてきたことを思い出した。
「そういえば、新刊コンパあるよね」
「うん」
「碧人は行くの?」
「美優さんは?」
「みっこが行くって言うから、行こうかな」
「そう。美優さんが行くなら、行こうかな」
「何それ」
「人見知りだから」