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「どうしたの、じゃないでしょ。何かした、でもない。何度も何度も呼びかけてるのにムシするから怒ってんの」
職場の階段。その踊り場。リコの存在に気づかずにいて、リコに睨みつけられてしまっている。朝の喧嘩は些細なものだった。夕御飯のメニューで対立したのだ。リコはシチューが良いと言い、同じ手間ならカレーが食べたいと僕は言った。パンが食べたいの。そう主張するリコに、ご飯じゃないと夜中にお腹が空くんだと反論さえしてしまった。
「どうしたの、じゃないでしょ。何かした、でもない。何度も何度も呼びかけてるのにムシするから怒ってんの」
職場の階段。その踊り場。リコの存在に気づかずにいて、リコに睨みつけられてしまっている。朝の喧嘩は些細なものだった。夕御飯のメニューで対立したのだ。リコはシチューが良いと言い、同じ手間ならカレーが食べたいと僕は言った。パンが食べたいの。そう主張するリコに、ご飯じゃないと夜中にお腹が空くんだと反論さえしてしまった。


