「康介さん、いちいち可愛いんだもん。私との年の差気にして、どっかおっかなびっくりでさぁ、口癖のように、僕はおじさんだ、おじさんだって繰り返すくせに、ゲーセンで私が欲しいっていう人形を取るために、買うより高いお金つぎ込んで、慣れてないユーフォーキャッチャーしちゃってさ。ようやっと取れたら、本当に嬉しそうに私に人形渡したりして……そんなの反則だよ。おじさんだから余計に可愛いに決まってるじゃん。いちいちこっちの胸、キュンキュンさせないでよ」
康介。リコが珍しく僕の名前を読んだ。
康介。リコが珍しく僕の名前を読んだ。


