母と結婚してください。

「朝はごめん」

 ようやく謝ることが出来た。朝からずっと気にしていた。このまま帰宅して、気まずい時間を過ごしたくないと思っていたのだ。

 リコは僕の謝罪を耳にすると、晴々とした表情でゆっくりと頷いた。

「私こそごめん。気にしないで。途中まで作り方一緒だし、カレーとシチュー半分半分作るから」