「あのさ、この荷物持ってくれないかな?」
リコは段ボールを抱えていた。閉め切れないのか、蓋が開いている段ボールからは、ファイルがいくつか顔を出しているのが見えている。重いことは間違いない。それをリコが抱えているという事実が、どれほど危険なことなのかだって。もちろん理解できる。
「ここから階段。私、下がちゃんと見えないの分かってるよね? このまま降りようとして何かあっても知らないよ」
責任取ってくれるの。挑戦的なリコの口調はとどまるところを知らない。
リコは段ボールを抱えていた。閉め切れないのか、蓋が開いている段ボールからは、ファイルがいくつか顔を出しているのが見えている。重いことは間違いない。それをリコが抱えているという事実が、どれほど危険なことなのかだって。もちろん理解できる。
「ここから階段。私、下がちゃんと見えないの分かってるよね? このまま降りようとして何かあっても知らないよ」
責任取ってくれるの。挑戦的なリコの口調はとどまるところを知らない。


