ボクは、一同を見回して云った。

「これから羅刹を伏せ込む。だが相手は、天魔に操られた鬼だ。体に弱味を持っていると、付け入られる可能性がある。体力的に自信のない者は、自主的に退座して欲しい。魔に充(ア)てられて憑依されては、元も子も無い。」

 そう云うと、高齢の総代数名が、自ら退座した。

中には、ボクの身を案じて、何度となく振り返る者もあったが…その気持ちだけを受け取る事にして、敢(ア)えて退出を促した。

 残った行者は八名──。

神崎宗吉・右京親子、姫宮庸一郎、蔡場篝、火邑烈火、向坂紫、鷹取雅彦…そしてボクだ。

 このメンバーに、一慶と祐介が加われば、最強の布陣が組めるだろう。此方は少数精鋭だ。この面子で、勝てない筈がない。