「……」
「……」

 ボクの言葉に、皆が気まずく視線を反らした。重苦しい沈黙が降りてくる。

 ──あぁ、もう終わりにしたい。

ここで皆の秘密を暴いた處ろで、どうなると云うのか?ただ、敵を増やすだけではないのか??

 コントロールを失った自我が、頭の奥で悲鳴を上げる。

見れば──広間に集まった六星行者達は皆、驚愕も露にボクを見上げていた。

「何故、修行もしていないのに《天解》が使えるのだ…?」

 誰かが、愕然と呟いている。

「天解は修得するまでに、最短でも五年は掛かるという高度な術だ。ずぶの素人に、使える筈がない。」

「本当に行を積んでいないのか?秘かに、先の首座に指導を受けていたのでは??」

「いや、修行した形跡は無いぞ。魂魄を見てみろ。まっさらで透明だ。」

「では、やはり《神子》の特性で?」
「神の子──」
「本物なのか?」

 頭の中に響く、声・声・声──。

これが肉声なのか、心の声なのか、ボクにはもう判別が付かない。