「それにしても面白いわ。こんなに爆笑したのは久し振りよ。涙が出ちゃった。あなたって、見た目に反して、ややこしい思考回路を持っているのね。とても興味深いわ。あの妄想っぷりも壮絶だった。七面鳥の気持ちになって、焼かれる場面を想像するなんて、一体どういう心境なの?」
「え。」
その瞬間。ボクは、唐突に気付いてしまった。
彼女──ボクが脳内でイメージしていた事を、全部『知っている』!?
「そう言えば、まだ話していなかったわね…。アタシ、読心が得意なの。初めに説明するべきだったわ。苺ちゃん、大失敗!」
『テヘッ』とおどけて見せるけれど、今の台詞は聞き流せない。
「つまりその…まさかとは思うけれど、君は他人の心が読めるの?」
「そうよ。」
女の子は事も無げに言ってのけた。
「そんなに驚くことじゃないでしょう?」
「いや。驚くでしょう、普通…。」
目を白黒させるボクに、彼女は、はんなり笑って言う。
「正確に云うと、読めると言うより『伝わる』という感じなの。アンタが頭で考えた言葉や記憶なんかがね、こう…ストン!と心に入って来るの。解る??」
──解らない。
何処へ何が入って来る、と??
「まぁ、良いじゃない。追々、解る様になるわ。慣れよ、慣れ!とにかく、そういう訳だから。これから宜しくね、ナギちゃん!」
「…ナギちゃん?それは、ボクの事?!」
「そうよ。それが貴方の名前でしょう?それとも、ナギくんと呼んだ方が良かった?」
「い…いや、そうじゃなくて。ボク、貴女に名前教えた?」
「え。」
その瞬間。ボクは、唐突に気付いてしまった。
彼女──ボクが脳内でイメージしていた事を、全部『知っている』!?
「そう言えば、まだ話していなかったわね…。アタシ、読心が得意なの。初めに説明するべきだったわ。苺ちゃん、大失敗!」
『テヘッ』とおどけて見せるけれど、今の台詞は聞き流せない。
「つまりその…まさかとは思うけれど、君は他人の心が読めるの?」
「そうよ。」
女の子は事も無げに言ってのけた。
「そんなに驚くことじゃないでしょう?」
「いや。驚くでしょう、普通…。」
目を白黒させるボクに、彼女は、はんなり笑って言う。
「正確に云うと、読めると言うより『伝わる』という感じなの。アンタが頭で考えた言葉や記憶なんかがね、こう…ストン!と心に入って来るの。解る??」
──解らない。
何処へ何が入って来る、と??
「まぁ、良いじゃない。追々、解る様になるわ。慣れよ、慣れ!とにかく、そういう訳だから。これから宜しくね、ナギちゃん!」
「…ナギちゃん?それは、ボクの事?!」
「そうよ。それが貴方の名前でしょう?それとも、ナギくんと呼んだ方が良かった?」
「い…いや、そうじゃなくて。ボク、貴女に名前教えた?」