「ゆづちゃん、妹がすごく可愛いって言ってたよ」
「……」
「まあ何を思おうが、自由だけどさ」
「……だから」
聞き取れず「ん?」と訊き返す。
「私だってお姉ちゃんのこと、好きだから悩んでるに決まってるでしょ!」
そう言うと駅の方へと走り去っていった。
ハローくんは呆気にとられながら「変な子」と呟いた。
そういえば柚月と出会ったときも同じような科白を口にしたけど、美織のほうが明らかに不可解だ。
ただ必死に伝えたい思いだけが伝わってきて、彼女のいう訳とは何だろうかと少し考えてしまった。
仲良くすることで柚月にとってメリットになるということがあるのだろうか。
そもそも偶然出会って、なんとなく仲よくなっていった気がしているし、訳があって近づいたような感じは全くしない。
しかし美織がいうように本当の柚月が自分みたいなタイプと仲良くならない、無理してるなら、本当は友達としてでも付き合いたくないとか話していたとか。
自分自身も柚月に好感は持っていたので、内心そんなことを思われていたとしたなら、それはちょっと傷つく。いや、けっこう傷つく。
どういう意図があるのかまったくわからない。
「なんなんだよ」
と、その場にしゃがみこんだ。