「何系の料理?」

内心慌てる俺とは反対に
的木先生は普通だ。

てか、マジで教えてくれるんだろうか?

「和食系を……」

洋食は割りと自信があるが和食は苦手だ。

「わかった。今度の連休においで」

ヤバい❢❢ 叫びたい程嬉しい//////

「ありがとうございます❢❢」

「春日井君は何系が得意?」

まさか訊かれるとは思わなかった。

「洋食系です」

和食は母さんやばぁちゃんに
作ってもらってたから自分で
作ることはなかった。

「的木先生は?」

聞き返してみた。

「春日井君が苦手な和食かな(笑)」

羨ましい……

「和食は好きじゃないの?」

最もな質問だ。

「普通に好きなんですけど
自分じゃなかなか作らなかったんですよ」

「そっか♬✧*。
因みに笹山君は何系が好き?」

的木先生は慎にも訊いた。

「和食ですね(笑)

でも、貴也が作ってくれる
洋食も美味しいんですよ」

おばさん、あんま洋食作んないもんなぁ。

って、慎❢❢ 何言ってんだよ//////


「それは是非、食べてみたいなぁ♬♡

ところで、よかったらご飯食べてって」

的木先生の手料理が食べられる!?

「おい、亮
こいつらの都合を訊いてから言えよ」

それまで黙ってた雪村が口を挟んだ。

まぁ、俺は例の如く
旅行に行ってるから別にいいんだけどな。

「僕、電話してみますね」

慎も的木先生のご飯食べたいみたいだし
こんな機会、
もぉないかも知れないもんな。

「大丈夫?」

あぁ〜 おじさんがなぁ……(苦笑)

「わからないですけど、
とりあえず電話してみます」

「そっか、じゃぁ電話しておいで」

慎は携帯を持って廊下へ行った。

「お前はいいのか」

的木先生の隣に立っている
俺に雪村が言った。

「例の如く旅行中だからいいんだよ」

帰ったところで一人だ。

「そうなんだ。じゃぁ泊まってく?」

「亮、お前はまた、そぉやって……」

雪村の言葉は意味ありげだが何かあるのか?

「なぁ雪村、何かあるのか?」

一瞬、ビクってなったな。

「それは俺じゃなくて亮に訊け」

何で的木先生?

そぉ言えば、さっきから
言動が少し可笑しいような気がする。

「雪村は何か知ってるんだろう?」

またビクってなった。

「知ってるには知ってるけど
俺の口からは言えないんだよ」

気になる……

「それに、的木先生の
言動も少し可笑しいし?」

俺が言うと雪村がため息を吐いた後怒鳴った。

「思いっきり
疑われてんじゃねぇか……バカ亮❢❢」

雪村が的木先生をベシっと叩いた。

これには吃驚した。

「あいたっ」

叩かれたところをさすっている。

「お前がウジウジしてるからだろうが❢❢」

意味がわからない。

「俺は一服してくる」

そぉ言うとキッチンへ行ってしまった。

リビングに残された俺達……

少しの沈黙の後、的木先生が話始めた。

「あのね春日井君、俺が今から
何を話しても引かないでね……」

さっきのとは違う疑問が頭を過った。

「わかりました」

「俺さ、好きな人がいるんだ。
同性でおまけに生徒……」

チクリと胸が痛んだ……

「笑えるでしょう(苦笑)」

笑ったりしない。

よくわかる。

「まず、生徒を
好きになった時点で教師失格だよね」

「そんなことはないと思います」

先生が教師失格なら
俺は生徒失格だな(苦笑)

「教師だって人間なんですから
誰かを好きになるに決まってます。
それが生徒だっただけです」

「でも、年下で同性だよ?」

別に元から同性愛に偏見はないし
今は俺もそっち側の人間になりつつある。

「いいんじゃないですか?

教師と生徒じゃあまり
年の差ありませんし」

教師と生徒なんてよくある話だ。

「そっか、ありがとう」

「いいえ……」

お茶を一口飲むと真っ直ぐ俺の方を向いた。

「今の話を含めて
聞いて欲しいんだけど……」

何だろう?

「はい」

「俺は春日井君が好きなんだ//////」

嘘……夢じゃないよな?

「ごめん、気持ち悪いよね」

直ぐに返事を
しなかったせいか勘違いされた。