終話☆十年後の話

時が経つのは早いもので、
横原さんと出会った
あの旅行から
既に十年経っていた。

そして、結婚式は
挙げなかったものの
私達は籍を入れ
なんと子供まで出来た。

長女が文華。

長男が空音。

二人とも、私の名前から
一字づつ取った。

そして、子供達にも
"力"が宿ってしまったらしい。

私達とは逆で、
文華が心の声が聴けて、
空音が魂の形を見れる。

二人に力があると
初めて知った時、
私も泰地も
どぉしたらいいのか
分からなかった。

そんな時に、
励ましの言葉を
くれたのは、
十年前に出会った
横原さんだった。

力を
持ってしまったなら
しょうがない。

それを誰にも
言っては駄目だと
言い聞かせるしかない。

どうか二人が
無事に学校生活を
送れますよいにと
泰地と二人で
神様に願った。

(完)