もう一度、画面を見直す。
入力間違いはないだろうか。
それでなくても時間はぎりぎりなのだ。
エラーで弾かれて再入力する時間はもうない。

「大丈夫、だよ」

自信をつけるように祐護さんが肩を叩いてくれた。
震える手でマウスの矢印を【確認】の位置に持っていく。

「……はぁーっ」

いつもTLノベルの初稿を出すときだってこんなに緊張しない。
いや、デビューに繋がったコンテストへのエントリーだってこんなに緊張しなかった。

「せめて、一次選考は突破しますように」

祈る思いでクリック。
ついですぐに、エントリー受け付けました、と受付番号が表示された。

「これで大丈夫なんですよね……?」

なにか間違っていたとしても、いまさらどうしようもない。
三月三十一日午後十一時五十六分、蒼海文芸大賞の締め切りまであと三分、だ。