松岡くんの声は優しい。

「わた、私も、あの、ね、猫みたいに、……バ、バラバラに、されちゃうの、かな」

今日も一緒に入っていた手紙には【同じ目に遭わせてやる】と書いてあった。

同じ目、それは――私もバラバラにするということ。

「絶対にそんなことにはさせない」

ぐっ、私を抱く松岡くんの手に力が入る。

「でも、だって」

一年ほど前にあった、ネット小説家殺人事件がよみがえる。

彼女も同様の嫌がらせを受けていたのだと桃谷さんは言っていた。

なら、私も。

「横井さんも動いてくれてる。
ここの巡回、増やすって言ってくれた。
もうただの嫌がらせで済ませられないって」

「……でも、でも」