けれど立川さんから守るなんて言われると、ついつい頬を赤らめて「……はい」なんて言ってしまいそうだ。

「じゃあ、これで」

「本当にありがとうございました」

立川さんが帰り、ぴしゃっと玄関が閉まった。

「やっぱり、王子様だよね……」

頼もしくて当てになる。
さらには優しげなまさしく王子といった風貌。

――いや、松岡くんが頼りならないなんてちっとも思っていないとも。

ちゃんと、守るって言ってくれたし。

でも、こう、包容力の差?
やっぱり年の功なのか、それは断然、立川さんの方が上だし。
あと、誰かさんみたいにドSじゃないから、意地悪なことは言わないし。

「にゃー」

中へ戻ろうとしたら、セバスチャンが廊下へ出てきた。