ずきずきと痛む噛み痕を指で撫でられて、背筋がぞくぞくする。

それにもっとエロいところって……。

伊達に、私だってTLノベル作家をやっているわけじゃない。
だからすぐにそれがどこを指すのか気づいた。
おかげでぼん!とあたまが爆発する。

「紅夏。
おーい、紅夏ー?」

完全にフリーズしてしまった私を、おかしそうにくすくすと松岡くんが笑っていた。


松岡くんが晩ごはんを作りに台所へ行き、私もメールフォームを立ち上げる。

……えっと。

少しだけ考えて、キーを叩く。

【立川様

いつもお世話になっております。
例の、嫌がらせの郵便の件で、また違うのが届きました。
それでご相談したいのですが、よろしいでしょうか。
ご都合のいいときでかまいませんので、連絡ください。
申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

大藤雨乃】