手もとが見えづらくなって、日が暮れてきたのだと気づいた。

「何時……?」

手を止めて電気をつける。
机の上に置かれていたカップに手を伸ばした瞬間、ふすまが開いた。

「お茶をどうぞ」

「……ありがとう」

てきぱきとすっかり冷めてしまった紅茶を下げて、新しいお茶を淹れてくれる。

「お仕事、忙しいのですか」

「あー、うん」

忙しいといえば忙しい。
が、これはクリスマスを勝ち取るため。

「あまり無理はなさらないでくださいね。
もうすぐ食事の支度が終わりますのでまた、お声がけします」

「よろしくー」