エリーはリヒトを頭の上に乗せ、風の都を走っていく。 涼しい風が、エリーを包み込む。 大好きな美しい街並みに瞳を輝かせながら、エリーはウィリアムの待つ家へと向かっていった。 「ウィリアムさん、お待たせしました」 相変わらずの無表情のウィリアムがエリーを迎える。 「あぁ……おかえり」 その言葉に、エリーは嬉しそうに笑った。