「じゃあ私たちはそろそろ準備をしなくちゃ」
「あ、それなんですが」
「ん?」
不思議そうな顔をするリザとテオに向かって、エリーが握りこぶしを作ってキリッとする。
リヒトもまた同じ表情と仕草をして二人を見つめる。
「私もお手伝いします!」
その言葉に、二人は顔を見合わせる。
「あら、本当?」
「ははっ、一緒に働いてた頃を思い出すな!」
二人の返答に、エリーは楽しそうに笑った。
「ふふ、よろしくお願いします」
「仕方ないわね。行くわよ」
「はいっ」
「おう」
三人は祭りの準備をするべく、歩き出した。