「でもそんなこと思ったって無駄なのよ。あなたはエリカじゃないんだもの」
「はい……」
「だから今日、エリカに謝ってきた。勝手にエリーをエリカの代わりにしてごめんなさいって。それで、エリーにもちゃんと謝りたいの」
アンナはエリーを真っ直ぐに見つめる。
「エリカの代わりにしてごめんなさい」
「……はい」
「これからも、私と仲良くしてくれる……?」
悲しそうな瞳で言われ、エリーもまた瞳を潤ませた。
「そんな、もちろんです。私、もっとアンナさんと仲良くしたいです」
「ありがとう。……ありがとう、エリー」
そう言ってアンナはぎゅっとエリーを抱きしめる。
そしてアンナは優しく微笑む。
「ねぇ、エリーは何色が好き?」
「……私は」
エリーはアンナを真っ直ぐに見つめ、そしてふわりと笑った。
「海の色が好きです」